メディア論「起業家.comさんの発言3」

どうも、武信です。(No397) 

 

2017年の記事です。

 

起業家.comさんという推定21~22歳の若手起業家がいて、僕は彼のツイートをよく見ているのですが、彼の過去のツイートをまとめて、さらに僕の考察を加えたのが、今回の記事です。

 

主にメディア論を語っています。

 

過去記事は以下です。

 

「起業家.comさんの発言」というタイトルです。

若い起業家の発言「起業家.comさんの発言」

 

 以下は、過去、はてなブックマークが9つついた、少しバズった記事です。

 

「起業家.comさんの発言2 タイプ1とタイプ3の溝は思ったより大きい」というタイトルです。

エニアグラムタイプ1と3「起業家.comさんの発言2 タイプ1とタイプ3の溝は思ったより大きい」PART1

 

エニアグラムタイプ1と3「起業家.comさんの発言2 タイプ1とタイプ3の溝は思ったより大きい」PART2

 

 

本質を突いたメディア論に、興味がある方は、続きをお読みください。

 

約5000文字以上の、力作記事です。

 

 

1 起業家.comさんのツイート。

 

起業家.comさんのツイートを貼ります。

 

非常に示唆に富む内容となっています。

 

 「メディアがすごい頑張って、専門的な内容の正しさを保ったところで、顧客は素人なのだから、結局その信頼性を判断できないし、その頑張りは金にならないどころか、伝わりもしないんだよね。メディアだけでなく、あらゆるサービスの正しさやリテラシーは顧客のそれに依存するから、見る側がバカじゃ仕方ない。」

 

「マスコミの記者なんかまさにそうだけど、テクノロジーに詳しい人は、研究者とかそういう企業にいくし、ビジネスに詳しい人は、そういう企業にいくし、メディアにいるのはあくまで専門家ではなく、普通の人に伝えるプロだったりするんだよ。だから、専門家レベルのことは理解できない。」

 

「メディアの信頼性とはよく言うけど、なかなか難しいところではあると思う。こういったある程度、専門的な内容を、メディアの人が理解できるわけがないし、完全に正しいというのはそもそも不可能。newtonだって、STAP細胞の論文を載せていたわけで、この世に完璧は存在しない。」

 

「実用性が高く、有用性のある情報を発信したとして、それを好むような頭のいいい層は絶対数が少ないししかも、特別高いお金を払ってくれるわけでもない。だったら、マジョリティを占めるバカな人たち向けの方が、多く見てみらえて、メディアはうまくいく。これがメディアのビジネスとして最適解。」

 

「ワイドショーに出ている芸能人のリテラシーのレベルというのが、まさに視聴者のリテラシーのレベルなわけです。池上彰氏の番組とかもそう。「~ってなんですか?」ってバカな質問してる人のレベルが、視聴者のレベル、大衆のリテラシーが上がらない限り、メディアのレベルは変わらない。」

 

 「テレビなんか、まさにこの構造で、ワイドショーを見れば、芸人や知識人(笑)がただの感想を言い合っているわけです。難解なことを正しく伝えるよりも、誰でも分かり、なおかつ参加できる感情論に焦点を当てた方が、視聴率を稼ぐことができる。あそこで、発信されている意見は、視聴者の代弁そのもの。」

 

「社会的な、経済的な格差というのは、おおよそ知能レベルの差から発生しており、恵まれていない人が這い上がるためには、これを埋めなきゃいけないのだけど、情報というのは、閉鎖的に共有されている構造にある。容易に高品質な情報にリーチできるようにすることが、機会の平等につながる。」

 

「正しい情報、適切な情報を知りたいと思っても、正しいところに行き着くまでの知識がまた必要になる。この構造が、世界中における知能の格差を生んでいる一つの原因だと思う。正しいものを見極めることのできるリテラシーのある人は、どんどん賢くなり、それができない人は八方塞がりという。」

 

「頭のいい人に向けたレベルの高いメディアを作ったとして、難解な分、当然コストがかかる。しかも、頭のいい人は自分で、情報収集してなんとかしちゃうから、ただでさえ数が少ないのに、さらに見てくれない。これがメディアのレベルが上がらない、一つの壁になっている。」

 

「一般的な人々が情報に触れるのは、メディアだけど、頭いい層の場合はこれが、コミュニティになる。一方的に受けるのではなく、頭いいやつらが集まって、相互に情報を共有し合う仕組みで、より頭が良くなるようになっている。バカなやつには、確度の低い、いい加減な情報しか与えられず、より格差が開く。」

 

「情報にはもちろん、ものすごい価値があるのだけど、その習性として、情報そのものにお金を払うことへの抵抗が強いから、ビジネスとしては、広告の形が一般的。だからこそ、価値のあるコストのかかる情報ほど、発信するのが割に合わなくなり、レベルの高い情報は、コミュニティ間で共有されるのみになる。」

 

「質の高い情報を世に広げるための方法は、採用とつなげることだと思う。メディアビジネスとして考えるのではなく、レベルの高い情報を発信し続けることで、優れた人材に興味を持ってもらう目的にする。これならば、より質の高い情報を発信するインセンティブも発生して、どんどん品質が高くなる。」 以上、ここまで。 

 

2 起業家.comさんのツイートの要約。

 

以下、簡単に要約します。(僕の解釈も入っています)

 

メディアとは、大衆を映した鏡であるという説です。

TVは大衆向けであり、池上彰氏のような「分かりやすさ」が大事だ、ということです。

 

メディア運営の最適解は、バカを相手にした大衆向けだということです。

 

メディアの正しさは、そこに携わるメディア人も、その道の専門家ではないわけですから、たまに間違えます。

 

また、正しさを理解できるか?は視聴者のレベルに委ねられます。(僕はこれは間違いであり、フィードバックが、TVなどなら必ず入りますから、正しさに近づく構造だと思います。視聴者の大多数がバカでも、その中のプロが間違いを指摘してくるのです。これが群衆の知恵ですね)

 

賢い人は情報の価値が分かり、自分で何とかできる力量も、ある程度あるので、大衆メディアには目を向けず、コミュニティに入ります。

 

対して、賢くない人はコミュニティには入らず、大衆メディアを消費します

 

よって、広告ビジネスが相性が良いです。

 

賢くない人は、情報の価値が分かっておらず、課金もしません。

 

また、質の高い情報を作るのは金がかかるのですが、それにも賢くない人達は金を払わないので、メディア側としても、大衆ビジネスとならざるを得ず、質も高くならない連鎖になります

 

よって、質の高い情報に、は質の高い記事を見極められるだけのある程度の情報と智恵を持った人が、コミュニティという形で参加し、そこで議論などし、さらに賢くなる循環となります。以上、ここまで。 

 

3 藤沢数希氏のツイート。

 

ここで、藤沢数希氏のツイートを貼ります。

 

「というか、モノやサービスが溢れかえっていて、人々は何を選んだらいいのかわからないし、そのコストもかけたくないんだから、いまの経済で重要な価値は、何事でも品質保証ではないか。」

 

ICO(Initial Coin Offering)が流行ると、証券会社の役割は、個人がAmazonなんかで簡単に電子出版できる時代の出版社のように、品質保証がますます大事になるんだろう。知識は本やネットにある時代の大学の役割も、卒業生の品質保証。どんどん留年させるのがブランド。」以上、ここまで。 

 

4 僕の意見。

 

メディア限定ではないですが、品質保証(質の高さ)を、藤沢氏は大事にしているようです。

 

実際、藤沢氏のメディア(有料メルマガ)は、情弱メディア(TVやブログなど多数)と比べたら、質が高いです。

 

他にも、橘玲氏や、僕が凄いと思っている著者達(高橋洋一氏や三橋貴明氏や中原圭介氏や冨山和彦氏など多数)は質が高いです。

 

こういう質の高い著者達の需要も、一定数ありますが、恐らく、日本では10万部〜最大でも、40万部くらいの市場規模しかないでしょう。(橘玲氏の新書「言ってはいけない」は40万部突破したそうです) 

 

ですが、着実に質の高い著者を求めるユーザーは、少数ですが、存在します。

 

起業家.comさんはメディア運営の最適解は「バカ、大衆を相手にしたもの」だと言いますが、藤沢数希氏のビジネス(有料メルマガ)は成り立っています。

 

いわゆる、起業家.comさんのいうコミュニティに近いでしょう。(高級サロンのようなものですから)

 

僕の目指している、ロールモデルとしているのも、藤沢数希氏や、一部の質の高い著者達です。

 

彼らは、代替の効かない存在であり、影響力があります。

 

対して、情弱向けの人達は、極端な話、いなくなっても何も困らない、または代わりがいくらでもでてくる程度の、難易度の人達と言えます。(国力増強には、ほとんど影響していません)

 

僕のブログ運営やメディア運営、著者の目指す像は、「代替がいくらでも効く情弱、大衆向けメディアではなく、代替の効かない、市場規模は小さいですが(最大でも本にして40万部くらいが限度)、難易度がそれなりに高く、影響力がある人」です。

 

「大衆向け、情弱向けのメディア」は、TVや他の人達がいくらでもやりますよね。

 

そして、マーケットは巨大でしょうが、そこで目立つのは至難の業です。

運がかなり影響します。

 

難易度が低い記事でOKなのですが、難易度が低いということは、競争相手がいくらでも参加するからです

「あの程度なら、僕でもできる」と思い、参入してきます。

 

これが、「大衆、情弱ビジネス」のある意味の難しさです。

 

記事の難易度やハードルの高さで、差別化して、競争できないのです。

 

もはや、TVなどの大手メディアに、集中的に取り上げられた者の勝ちということです。(メディア運営じゃないですが、YouTuberのピコ太郎が典型例です)

 

起業家.comさんの言うように、僕もコミュニティ系のメディアにした方が、本来ならいいのかもしれません。

 

ですが、藤沢数希氏もブレイクする前は、ブログを地道に運営していました。

 

そして、ホリエモンと組んでから知名度が上がり、恋愛という強烈なニーズがある分野ということも絡まり、一気にブレイクすることになります。

 

また、課金型のコミュニティ運営ビジネスは、出版と相性が良いです。

藤沢数希氏も本をたくさんだしています。

 

ブログ運営だけでは、なかなか賢い少数の層に見つけてもらえないのですね。

 

起業家.comさんの言うメディアとは、TVAbemaTVYouTubeニコニコ動画などを指すのでしょうね。

 

で、コミュニティが、藤沢数希氏などの有料メルマガ系のメディアということでしょう。

 

起業家.comさんの言う「大衆向けが、メディア運営の最適解というのは、言い過ぎだ」と思います。

 

なぜなら、広告モデル以外、成功した例は、あまりないと思うからです。

 

大衆向けメディアで、広告じゃなく、課金で成功した例ってあるのでしょうか?

 

ニコニコ動画でしょうか?(今、どうなっているのだろう)

 

または、Netflixがそれに挑戦中でしょうかね。

 

「大衆向けメディア」は規模は大きいのですが、いわゆる、「情弱向け」ということから、活字とは相性が良くなく、映像メディアになると思われます。

 

そうなると、「TV、YouTube、ニコニコ動画、AbemaTVなど」になるでしょう。(新聞も衰退気味です。なぜなら、情弱と相性が良くない活字型メディアだからです)

 

「大衆向けメディア」は基本的に、資金力が必要な業界であり、成功するかどうか、未知数です。

 

対して、課金モデルのコミュニティ系は、資金力が少なくて済みます。

 

Shinさんのオンライン・コミュニティは、会員が400人突破したそうです。

 

月額980円ですから、980☓400人で単純計算しても、39万2000円の月額の利益です。

 

これが、課金モデルのコミュニティ系の強さです。

 

個人が商売するレベルで言えば、充分、成功ではないでしょうか? 

 

以下、Shinさんのツイートです。

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藤沢数希氏や、ホリエモンの有料メルマガはコミュニティとも言えますし、メディアとも言えそうです。

 

Shinさんのオンラインサロンは、コミュニティです。

 

起業家.comさんはメディア運営の最適解は、大衆向けと定義し、コミュニティは別ということでしょうね。

 

今回は、メデイア論についてでした。 

 

ではこの辺で。(5556文字)

 

このブログは個人的見解が多いですが、本・記事・YouTube動画などを元にしつつ、僕の感性も加えて、なるべく役立つ・正しいと思われる記事を書いています。

あくまで読者がさらに深く考えるきっかけとなればいいなぁという思いですので、その辺は了解ください。

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