どうも、武信です。(No8)
読解力強化サイトでもあります。難易度は5段階評価で、今回は3です。問題が一番下にあります。
「君はこの文章を正確に読み解くことができるか!?」(初代ガンダムのパクリです)
さて、「2016年の東大の国語の現代文を読んで思ったこと」というタイトルで話していきますね。2016年の記事かな。
内田樹という人の文章が出題されており、僕が実際に問題文を読んで、解説を加えたという内容の記事です。
内田樹氏という人との僕のディベート合戦です。(実は単に僕が一方的に分析しているだけです)
「批判的に見て、新しい案を出す」という例として見てください。
では書いていきます。
1 内田樹氏の文章出題の要約。
内田樹氏の文章が出題されています。
僕の解釈した要約を示します。
知性がある人とは「自説を頑強に主張しないし、固執もぜず、感覚的に腑に落ちた意見は取り入れ、意見をアップデートする人であり、周囲に良い影響をもたらし、パフォーマンスを上げる人」のことだといいます。
そして、知性とは「データなどや知識量が多いがゆえに自説にこだわり曲げない、もしくは周囲のパフォーマンスを上げない人には宿らない」といいます。
知性とは集団あってのものであり、個人だけに完結するものではありません。以上ここまで。
東大の現代文だけあって、要約しても複雑性があります。
2 内田氏の意見の問題点1
僕は思うのです。
知性が集団に宿るとはまず「みんなの意見は案外ただしい」という本や、集合知と呼ばれる概念のことなのかなと。
集合知は「多くの人の知識が蓄積したもの。また、その膨大な知識を分析したり体系化したりして、活用できる形にまとめたもの」とあります。
そして、自説にこだわらず、意見をアップデートするために周りの意見を吸収するのは大事でしょうが、問題が出てきます。
内田氏の意見によれば「データが軽視されていて、感覚的に腑に落ちる意見を重視せよ」とのこと。
これが問題点の1つです。
データ分析もいろいろと難しいです。解釈を間違える可能性もあります。ですがデータ軽視はマズいでしょう。
3 内田氏の意見の問題点2
内田樹氏の意見の問題点の2つ目を指摘しますね。
次に「周りの意見を聞いていたら、いつまでも意思決定ができないということ」です。
経済政策は基本的に全ての人を満足させることはできません。だから、経済学があるのです。限りある資源の分配です。
また、経営や政治政策でも意思決定をするということは何かを選ぶということです。何かを選んだら何かを捨てるのが選択というものです。
A案もB案もC案も全てを選ぶのは不可能です。折衷案もありますが重要度の違いはあります。
政治政策で言えば周りの意見を聞くとは既得権益集団の意見も聞くということになります。
財源も限りがありますから、全ての人を重要視することはできません。結果的に成果を上げる人を重要視せざるを得ません。
そもそも自説を柔軟に変え続けたら、いつまでも意思決定ができません。
また、全ての人にいい顔をすることになります。そんな人が周りのパフォーマンスを上げらるのでしょうか?
内田氏のいう知性ある人の概念だとそういう解釈になります。
4 内田氏のいう集団知について。
加えて、内田樹氏のいう集合知について述べていきます。(実際は内田氏は集合知なる概念を書いてないですが。僕が想像しただけなので)
そして、集合知が優れているという飛躍の解釈も可能でしょう。(内田氏は集団に知性が宿ると言っていますから)
集合知は経営コンサルタントの大前研一氏によると「日本人は弱い」といいます。
個人だと卓越しているのに「集団IQは低い」と言っています。
また、民主党が失敗したことからも集合知の代表格の選挙が当てにならないことは事例として挙げられます。
集合知も失敗します。「天才(か天才集団) 対 集合知 の妥当性」というテーマで論じることもできそうですね。
5 「周りのパフォーマンスを上げる人」への僕の主張。
さらに内田樹氏の意見を基に僕が新しい案を出しますね。
周りの人のパフォーマンスを上げる人は僕の主張だと成果を上げる人をきちんと評価することだと言いたいです。
全ての人を満足させることはできませんし、選択とは何かを選ばないことなのですから成果を上げる人を重要視し評価すれば周りもそれを目指すようになり、パフォーマンスが上がると思います。
周りの意見を聞きすぎて、意思決定が優柔不断になるより、ずっといいです。責任者が「有望だと思った人を出世さえ、責任を取る」でいいのです。
成果を出せない人を出世さえ続ける人だとしたら、その人はパフォーマンスを下げる人です。
そこには、集合知による選抜もありかもしれませんし(選挙はそうやって選ばれます)、センスのある人の選択、果ては人工知能でもいいでしょう。
6 内田氏のいう知性の概念の弱さ&反知性主義者について。
まだまだ内田樹氏の意見の疑問点を指摘しつつ、新しい案を出します。
知性とは「自分は知らないことを知っている」という謙虚さだけでなく、意思決定の重要さ、問題解決に至る思考回路と実行まで含まれるのではないでしょうか?
ただ、無知の知を知り、周りの意見を聞き、パフォーマンスを上げれば(どうして周りの意見を聞けばパフォーマンスが上がるのが理解できませんが)、知性ある人という主張は単純すぎます。
反知性主義者は「データによる絶対的な自信と自説を曲げないことで周囲のパフォーマンスを下げる人」のことだそうです。(この因果関係も不明です)
周囲の意見をある程度聞き、アップデートすることは大事だと思いますよ。ですが意思決定にまで踏み込んでいない内田氏の意見は浅いと感じます。
7 内田氏への僕のお願い&結論。
ここで内田樹氏へ皮肉めいたコメントを僕は寄せます。(ですが、お願いでもあります)
内田氏にはぜひ、人文科学によって全ての人(もしくは大多数)を満足させて欲しいと思います。
人文科学重視派なのですから理系や実学よりもパフォーマンスを上げる発言責任がありますよ。
僕は、「今の混乱期は理系に頼るしかない」と思っています。
理系の技術により、エネルギーや食糧問題などの諸問題を解決するしかないのです。
そこでの人文科学の活躍の比率は下がります。もちろん「人間とは何か?」の人文科学は残すべきでしょうが少なくていいと思います。
東大現代文は思考力重視にもうなっていると思いました。
マークシート方式の現代文の試験の弱点は「とりあえずの答えを出して後は深く考えない癖」や「選択肢以外の可能性を考えない癖」など、現代社会の答えがない世界を生き抜く上で、不利な性癖を育てている可能性があることですね。
2016年の東大の問題は良問かもしれません。内田氏という人物を取り上げたことの是非はともかく。
ではこの辺で。
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最後に、読解問題を出します。「この記事で正しく表現されている文章は以下のどれか?全て答えなさい。正しい答えがない場合もあります」
1 知性がある人とは「データや知識量が多いがゆえに自説にこだわり曲げず、感覚的に腑に落ちた意見は取り入れ、意見をアップデートする人であり、周囲に良い影響をもたらし、パフォーマンスを上げる人」である。
2 僕が考える知性とは集合知のことであるが、内田氏の主張する知性はデータが軽視されている上に、いつまでも意思決定できない点が問題点である。
3 周りの人のパフォーマンスを上げる人とは、僕の主張では成果を上げる人をきちんと評価することであり、集合知による選抜、天才・センスのある人、人工知能などで選んでもいいと言っている。
4 内田氏の知性は意思決定、問題解決、創造力まで踏み込んでおらず浅く、内田氏にはぜひとも人文科学により、多くの人を満足させてほしいと僕は主張している。
正解は正解記事に貼ります。
https://note.mu/generalisttake/n/n8240cfb59e29
このブログは個人的見解が多いですが、本・記事・YouTube動画などを元にしつつ、僕の鋭い感性も加えて、なるべく役立つ・正しいと思われる記事を書いています。
あくまで読者がさらに深く考えるきっかけとなればいいなぁという思いですので、その辺は了解ください。