2020年教育改革への僕の本「「亡国のメガロポリス」の引用・まとめ2」PART1

どうも、「ホントのメディア」~自由人のための起業・フリーランス・副業塾~運営者の武信です。(No733)

最初に、短文書評を載せておきます。僕はこの本をかなり高く評価しています。

「亡国のメガロポリス」

4点。三橋貴明氏の本を2年ぶりぐらい?に読んでみたが、離れていたのを失敗だったと思うほど濃い本。構想とはこういう本のことを言う。大前研一氏を抜いたと思う。政治家、経営者は必読。一般人にも良い。議論の叩き台として広く読まれて欲しい良書。」以上、ここまで。

ちなみに5点満点であり、5点をつけることはほぼないため、4.5点が僕の短文書評では最高点に実質上なるわけですが、この本に4.5点をつけてもいいかなと思うぐらいの出来栄えでした。

ですが、政策の善し悪しが完全に理解できているか分からなかったので、4点にしました。

かなりのマクロ経済学の分かりやすい本としては良書でして、さらに三橋氏の提言力、構想力が凄いと思いました。

この本の一部を引用・まとめします。(要約に近いですが、ぼくの概念では多少違います)

目次。

1 少子化の原因。

2 人口減少が経済成長しない論は嘘。

3 日本が経済成長しない理由。

4 日本の人口現象の整理。 

5 移民受入の問題点&安倍政権の評価。

6 地方の失業率低下&実質賃金の話&労働集約的になっている話。

7 東京とシンガポール比較&東京都と島根県比較

8 三橋氏の提案。

9  三橋氏の提案2。

目次はここまで全部、要約しましたが、これだと本を全部、引用・まとめしてしまうので、ここから6までを紹介したいと思います。

全文では2万2000文字になっていますがこのうち、14000文字ぐらいを紹介します。

1(PART1、PART2)と2(PART1、PART2)と3と4に分けます。

3と4は僕の意見や他の本の引用・まとめが入っています。

2です。

5 移民受入の問題点&安倍政権の評価。

ここで、移民受入の問題点を見ていきます。

現在の日本が「外国人労働者」で人手不足を埋めると、少なくとも日本人の出生率や人口の回復はありません。

逆に、外国労働者を受け入れない場合、人手不足が深刻化し、実質賃金上昇と雇用安定化により、少子化が解消に向かう可能性が高くなります。

そうなれば、人口減少もいずれは反転するでしょう。

ここで、安倍政権下の経済政策の結果を見てみましょう。

結論から言います。

安倍政権下の就業者数増加は、

1 医療・福祉業を中心に、

2 正規雇用ではなく、パートタイマー・アルバイトを中心に、

3 生産年齢人口の男性ではなく、生産年齢人口の女性や高齢者を中心に、

成し遂げられたといえます。

当然ながら、「給与上昇を伴う」雇用拡大ではありません。

実際、安倍政権下では実質賃金は下がり続け、2012年と比較すると、2017年の実質賃金は(年平均)は5%近くも落ち込みました。

実質賃金の大事さについてはP30~で。 

実質賃金は物価の変動を除いた賃金、給与であり、これが低下したということは簡単に言えば貧しくなったということです。

ここで、改めて現在の日本では全国的に人手不足に陥っていることを再確認しましょう。

消費者物価指数GDPデフレーターといったインフレ率が低下し、デフレから脱却できていないのに、人手が極端なまでに足りない状態です。

この人手不足問題を「安倍政権のデフレ対策の成果」と認識するのは間違いです。

デフレ対策が巧くいっているのならば、インフレ率が上昇しなければならないのも関わらず(それがデフレ脱却です)、現在の日本のインフレ率は精々0%前後です。(コアコアCPIベース)

エネルギー(原油、LNGなど)の輸入が多い日本の場合、デフレ脱却の指標は「コアコアCPI」でなければならず、日銀のインフレ目標である「コアCPI」はエネルギー価格を含んでいるため、世界的に原油価格が高騰すると、それだけで上昇してしまいます。

2014年4月から2015年3月まで日本のインフレ率は2%を上回っていましたが、その理由は消費税増税の影響です。

消費税増税は「強制的な物価の引き上げ」であるため、インフレ率は上がるのです。

そもそも日本がデフレなのは、日本国民がモノやサービスをあまり買わないためであり、モノやサービスが売れないからこそ、生産者が値段を引き下げています。

その状況で、我々のモノやサービスの購入意欲を減らす消費税増税を強行したのですから、消費を抑制するのは当然です。(一時的に物価は上がりましたが、日本経済は再デフレ化。増税分のメッキが剥がれた2015年4月以降のインフレ率はまたもや下落。「コアCPI」「コアコアCPI」も一気にマイナス圏に沈みました)

さて、経済学においてはインフレ率と失業率はトレードオフの関係にあります。

フィリップス曲線といいます。

インフレ率が高い時期は失業率が低く、逆にインフレ率が低迷し、経済がデフレ化する時期は失業率は上昇します。

インフレ率が高いと企業が負債を増やし、投資を拡大するため、失業率は下がります。

逆に、デフレ期にはお金の価値が上昇してしまうため、企業は負債を増やしたがらず、投資も減り、結果的に失業率は上昇します。

もっともらしい理論なのですが、日本の2017年と2018年には当てはまらなくなっているのです。

現在の日本は「失業率が上がらず、物価も低いまま」という、人類がほとんど経験したことのない経済環境にいます。

この状況で「安倍政権のデフレ対策の成果で失業率が下がった」と主張するのは、思考停止であり、日本は未だにデフレから脱却できていません。

元々、安倍政権のデフレ対策はフィリップス曲線がベースであり、つまり「デフレから脱却し、雇用改善を目指す」だったのですが、安倍政権は消費税増税など緊縮財政を強行することで、デフレからの脱却に失敗したにも関わらず、確かに雇用だけは改善していきました。

この現実を読み解くと、先程述べたことになります。

安倍政権下で就業者数が増えているのは、以下の状況からです。

2013年1月から2018年12月にかけ、日本の就業者数は415万人増えましたが、その産業別の就業者数は?というと、以下になります。

2018年12月時点で、就業者数が500万人超規模の産業は「建設業、製造業、卸売・小売業、医療・福祉」の4業種です。

2013年1月時点と2018年12月時点の就業者数を比較すると、建設業が17万人減、製造業が42万人増、卸売・小売業が22万人増、医療・福祉が94万人増となります。

安倍政権のデフレ対策、例えば日本銀行の金融政策(日銀の量的緩和)の影響がゼロではなく、「金融政策の拡大で円安が進み、製造業が恩恵を被った」のはあるでしょう。

また、卸売・小売の就業者数も「円安による外国人観光客の増加が影響している」と考えられます。

とはいえ、日本の就業者数増加に最も貢献したのは医療・福祉です。(日銀の金融緩和で医療・福祉の需要が膨らむ因果関係は見当たりません)

要因は高齢化です。

高齢化により、高齢者の医療や介護の需要が膨らみ、医療・福祉の雇用が増えたのです。

次に、雇用形態別で就業者数の動きを見ていきましょう。

第二次安倍政権発足以降、パート・アルバイトの雇用は季節変動こそあるものの、ほぼ一貫して伸び続けました 。(ちなみにパート・アルバイトは毎年10月から翌年1月にかけて、就業者数の「山」ができ、年末の小売産業が全体の雇用増を牽引したと思われます)

正規雇用は大きな季節変動こそないものの、2016年前半までは全体的に停滞していました。

正規雇用が増え始めたのは2016年下半期以降であり、2016年7月から2018年12月にかけて、それまでの停滞が嘘だったかのように100万人以上も増加しました。

つまり、人手不足の深刻化という環境下で、企業は2013年から2016年にかけては「正規雇用を抑え、パート・アルバイトでしのぐ」という雇用スタイルをとり、2016年中盤になっても人手不足の深刻化が終わらなかったので、ついに正規雇用を増やし始めたというのが三橋氏の見立てです。

謎は2013年から2016年中盤まで企業が正規雇用を抑止し、パート・アルバイトに頼り続けた点です。

なぜなら、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の影響で経済が活性化しているのなら、企業は当初から正規雇用を増やし、人材を囲い込もうとしたはずだからです。

ですが、しなかった。

さらに、安倍政権下における就業者数増で「誰の雇用が増えたのか?」問題です。

答えは2013年1月から2018年12月にかけて、生産年齢人口(15~64歳)の女性の就業者数は139万人、高齢者男女(65歳以上)は実に258万人も増えました。

ところが、肝心の生産年齢人口(15~64歳)の男性の就業者数は26万人減でした。

つまり、第二次安倍政権発足以降の就業者数の増加は主に、女性と高齢者が働き始めたことに因(よ)っていたのです。

もっとも高齢者の場合は、定年退職の時期を迎えた高齢者が企業に再雇用されるケースが多く、定年時の賃金に比べて5割から7割程度の収入に落ち込むとのことです。

そして、これがさきほどのまとめにつながります。

安倍政権下の就業者数増加は、

1 医療・福祉業を中心に、

2 正規雇用ではなく、パートタイマー・アルバイトを中心に、

3 生産年齢人口の男性ではなく、生産年齢人口の女性や高齢者を中心に、

成し遂げられたといえます。

当然ながら、「給与上昇を伴う」雇用拡大ではありません。

実際、安倍政権下では実質賃金は下がり続け、2012年と比較すると、2017年の実質賃金は(年平均)は5%近くも落ち込みました。

実質賃金の大事さについてはP30~で。 

実質賃金は物価の変動を除いた賃金、給与であり、これが低下したということは簡単に言えば貧しくなったということです。

となります。

日本の実質賃金は日本がデフレに突入した1997年(橋本内閣のとき)と比較すると、すでに15ポイント近くも下落しており、政権単体の下落率では第二次安倍政権以降が最も大きく、安倍総理は「日本の憲政史上、最も国民を貧しくした総理大臣だ」と三橋氏は言います。

実質賃金は以下のケースで下落します。

1 給料以上のペースで物価が上昇するケース。(物価が給料上昇ペース以上に上がる)

2 デフレ期の国では実質賃金は物価下落局面においてそれ以上のペースで給料が下落していく。

3 給料が上がらない状況で物価が上昇する場合も落ち込む。(給料が上昇しない中、物価だけ上がる)

安倍政権は2014年4月に消費税増税を強行したので物価の引き上げにつながり、給与が高い正規雇用が増えていないのですから、実質賃金は低下して当然です。

デフレ脱却のためにはゴールを物価上昇とするのではもちろんなく、物価の上昇ペース以上に給料が増える循環を作らないといけないということです。

日本のデフレーションは「国民や政府がモノやサービスを買わない=需要が不足している」ことが原因ですが、それにも関わらず、我々国民が「モノやサービスを買いたくなくなる」消費税増税を強行したため、実質的な消費の量が激減し、2016年以降、再び、デフレに戻りました。

さらに安倍政権は緊縮財政(増税や政府の支出削減)を行ったので、物価が上昇するはずがなかったのです。

物価はおカネの発行量だけでは決まらず、物価を引き上げるにはモノやサービスの購入を増やさねければならないのですが、安倍政権は日本銀行におカネは発行させましたが、自らは緊縮財政(消費や投資という支出、モノやサービスの購入の削減)を行ったので物価は上昇しませんでした。

ここで、日本銀行の仕組みが登場しますが、詳しくはP33~。

日本はデフレから脱却しておらず、企業は「需要拡大」を信じれず、人手不足を短期のパートタイマー・アルバイト雇用でしのぎましたが、人手不足は深刻化していき、2016年中盤についに正規雇用の増加に走ったということです。

これが過去6年間の安倍政権下の雇用増の実態であり、需要が拡大した最大の分野は医療・福祉であり、その要因は高齢化という人口構造の変化であり、安倍政権の経済政策とは何の関係もなかったのです。

しかし、フィリップス曲線によれば、「インフレ率が下がるならば失業率は上昇する」はずですが、日本では「インフレ率が抑制されたまま、失業率が低下し、これを安倍政権の経済政策の成果と考えるのは間違い」であり、雇用改善の謎は地方を見ることで紐解けると三橋氏は言います。

ではこの辺で。(5362文字)

このブログは個人的見解が多いですが、本・記事・Youtube動画などを基にしつつ、僕の感性も加えて、なるべく役立つ・正しいと思われる記事を書いています。

あくまで読者がさらに深く考えるきっかけとなればいいなぁという思いですので、その辺は了解ください。

 参考・引用文献。

「亡国のメガロポリス」

「日本人の勝算」

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