書評・レビュー「日本の人事を科学する」&ひろゆきの採用論

どうも、「ホントのメディア」~自由人のための起業・フリーランス・副業塾~運営者の武信です。(No615)

2017年の記事です。

タイトル通り、日本の人事を、数社の統計データから、科学的に分析している本です。

データ分析の本ですね。

僕が特に、参考になった箇所を、引用・まとめをします。

気になる方は、続きをお読みください。

1 引用・まとめ。

回帰分析を用いて、入社時に集めたさまざまな応募者情報入社後の評価や昇進昇格スピードとの相関関係を明らかにすることで、採用時に使った情報やそのときの選考基準が適切であったかを検証できます。

そして、「相関関係がなかった」としても「有用ではない」わけではない、つまり「有用なこともある」ということです。

実態と異なる結果がでる原因は、以下です。

採用されなかった人の情報が欠落することによる、サンプルセレクションバイアス

評価情報は入社した人のものしか存在しないので、入社した人だけを使った分析では統計的に有意な相関が認められた場合でも、選ばれなかった人をすべて含んだ分析では、有効であった可能性を排除できません。

この問題を直観的に理解させる例として、ハンガリー出身の米国の数学者エイブラハム・ウォールドの逸話があります。

簡単に言えば、爆撃機の生還率を改善させるためにどうすればいいのか?の答えとして、帰還できた機体の弾痕の位置を調べ、どこに防護のための装甲板を追加すればいいか?を考えたのです。

一見、被弾しやすい箇所を強化すれば生還率は上がりそうですが、答えは別にありました。

多くの弾痕がある場所ではなく、弾痕のほとんどない操縦席や尾翼の一部に防弾装甲を追加するべきというものでした。

調査した機体はすべて生還した機体です。

そして、操縦席や尾翼への被弾は一発でも致命傷となりえ、そこに被弾を受けていないから生還できたと言えます。

被弾を受けた箇所を強化しても、意味がないのです。

つまり、帰還できた機体と帰還できなかった機体との比較が重要だったのです

帰還できなかった機体まで含めた分析でなければ、本当の真実に辿りつけないというわけですね。

以上の逸話が載っている本には「失敗の科学」という本もあります。

「失敗の科学」

採用においても、重要な能力ほど、採用・不採用のふるい分けに使われます。

プログラミング能力が重要となれば、プログラミング能力がある人だけを採用しようとします。

プログラミング能力の足りてない人は採用されません。(弾に当たって生還していないのです)

しかし、プログラミング能力の足りない人には、想像力やコミュ力などプログラミング能力以外のスキルが意外と重要な要素だったりするかもしれません。

また、採用では適性検査結果、面接、推薦状、素行調査、グループ活動やディスカッションに対するアセスメントなど、複数の情報が用いられますが、この中で採用活動終了後に保存されるものと廃棄されるものがあるのです。

例えば、適性検査結果や出身大学などは記録として残る上に、認知能力を意味します。

対して、面接などの評点は残ってないことが多く、これはコミュ力、リーダーシップ、人間性など重要な情報かもしれません。

特に、OBOG面接や一次面接など初期のスクリーニング情報は、ほとんどの企業で残っていません。

残っている一部の情報だけを取り出して分析しても、それらと入社後の評価の間の正しい相関は計測できないのです。

これは、欠落変数問題といいます。

より詳しい説明は本に書いてあります。

最後に、観測期間が限られることによって生じる、本当に見たい社員の能力とのずれの問題があります。

特に、面接結果が入社後のパフォーマンスを予測する上であまり役立たないとはよく言われます。

そして、非構造化面接より、構造化面接のほうが役立つそうです。

質問内容の多くを面接者の裁量に任せるより、ある程度の質問リストを全員に投げかけ、面接官の恣意性を排除し、後で採用担当者全員で比較吟味できた方がいいということです。

また、構造化面接のほうが、どの質問が有用であったかの検証ができます。 以上、ここまで。 

2 最後に。

この話は、第5章だけを切り取ったものであり、他の章にも読み応えがある章がけっこうありますので、ぜひ、一読をお勧めしたいと思います。

統計データやデータ分析手法、お勧め本なども載っており、役立つ本だと思います。(僕は数式はなんとなくしか分かりませんでしたが)

3 追加。ひろゆきの採用論。

以下の動画を貼ります。

簡単に要約します。

人を評価するときに、「過去を聴く人、現在を聴く人、未来を聴く人」に分かれます。

過去を気にする人は「勲章などを取ったのか、何をしたのか?」など。

現在を気にする人は「こういう会社を経営しています。」など。

未来を気にする人は「とりあえず会ってみて、何ができるの?」と聴きます。

ひろゆきが会った中で、未来を気にする人のほうが優秀な人の確率が高いといいます。

夏目漱石が平成が終わる時代において、何が書けるかといったら、何も書けません。

過去の実績と未来の実績は違います。

会ってみて「何ができるのか?」を聴く人は、その人のできることに目を向けて発注するので、前向きな話ができるといいます。以上、ここまで。

こういう3分類の時間軸の視点で気にするという着眼点は面白いなぁと思いました。

ではこの辺で。(2478文字) 

このブログは個人的見解が多いですが、本・記事・Youtube動画などを基にしつつ、僕の感性も加えて、なるべく役立つ・正しいと思われる記事を書いています。

あくまで読者がさらに深く考えるきっかけとなればいいなぁという思いですので、その辺は了解ください。

引用・参考文献。

 「日本の人事を科学する」

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