謝罪術「日大アメフト部の事例。僕とある人との討論」

  • 2020年1月18日
  • 2020年12月21日
  • 交渉術
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どうも、武信です。(No504)

 

2018年5月24日8時に書いた記事です。

 

少し古い記事ですが、公開します。

 

日大アメフトの件など、ほとんどの人がもう忘れていることでしょう。

この話題について、今さらながら、昔の記事を掘り起こして書いていきます。

 

「当時、どう思ったのか?」の記録です。

 

興味がある人は、続きをお読みください。

 

 

1 僕とある人との討論。

 

僕 「日大は初動を間違えて、後手後手に回っているよね」

 

ある人。「日大は全て計算してこのようにした」

 

僕。「受験料収入はかなり減りそう」

 

ある人。「日本大学の在籍者数は73266人であり、仮に1学年を出すために4で割ると、18316人です。初年度最大学費は180万円、初年度最少学費は108万円です。仮に140万円だとすると、18316☓140万=256億4240万円になります」

 

ある人。「256億円くらいの収入があるなら、授業料収入なんて微々たる影響だ」

 

僕。「日大への私学助成金は15年度の約95億円から、16年度の約83億円に減額され、17年度は入学定員超過ペナルティのため、さらに約6億円が没収されるそうです。というと、18年度はだいたい77億円ぐらいになっているのかな。」

 

僕。「日本大学の志願者数(受験者数とは違う)は11万3312人です。ここからどのくらい志願者数(実際に受ける受験者数の方が大事だけど、データがなかった)が減るか予測してみて、仮に3万人の大幅減になるとすると、10億5000万円の受験料収入(入学検定料とも言うそうです)が減少します。授業料収入は3万5000円の学部もあれば、併願すれば2学科目から15000円ずつで受験もできるようです。学部によって異なるので、正確な数字は分かりません。」

 

僕。「3万5000円より下げて2万円に設定して、10万人をかけると、20億円の受験料収入ですね。そのうちの3万人(約3分の1)が減ったら、約6〜7億円であり、それなりに影響があると思うのだけど」

 

ある人。「そんなの微々たる影響」

 

ある人。「まず日大は監督とコーチをとりあえず守った。監督とコーチが指示を否定したのは、刑事告訴が確実になるから。刑事事件になり、取り調べを受けるだろうけど、認めてしまったら100%犯罪になり、刑務所に入るかもだけど、認めなかったら50%くらい?は無罪になる可能性がある。それと、監督やコーチは日大の功労者なので、とりあえず彼らの証言を見守りつつ、騒動があまりに大きくなったら、監督やコーチを切り捨てて、謝罪戦略を取ると」

 

僕。「監督やコーチが指示を否定し、認めない理由は分かった。犯罪が100%確実になるからだけど、日大は何を守りたかったんだろうね?」

 

ある人。「日大は選手よりも監督やコーチをとりあえず守り、受験料収入の影響も2年ぐらいだろうし、微々たるものだし、影響がそこまでないと判断したのだろう。安倍首相もその他の人達も、犯罪を認めないのは裁判で逃げ通せる可能性があるから。認めたら、100%になるが、認めなかったら無罪の可能性も残るから、だからこそ認めないという選択を取るのが、最近の政治家含め、多い

 

僕。「でも、逃げおおせる可能性もあるけど、イメージ戦略としては最悪だよね。認めておけば潔く認めた人となり、その後のイメージとしても良いのでは?認めないで無罪になっても、メディアらはおそらく怪しい人とイメージづけるだろうし、有罪にでもなったら、日本にいるのさえ苦痛になるほどの悪印象」

 

僕。「日大としても監督やコーチに正直に話してもらい、認めてもらえたら、ここまで炎上せず沈静化しただろう。監督やコーチは刑務所に入るかもだけど。でも日大は監督やコーチの証言を信じ?、選手よりも監督やコーチを守ろうとしている。これは大学の教員のモチベーション維持には役立つかもだけど(いざとなったら守ってもらえる)、学生には悪印象(学生は切り捨てる)。」

 

ある人。「日大は監督やコーチの言い分を聞き、裁判で争ったり、様子見をしつつ、監督やコーチが有罪になったら切り捨て、「今まで監督やコーチの言い分も一応、聞いて対応しましたが間違っていました。申し訳ありません」と全面的に謝罪すれば済むと思っているのだよ。受験料収入減ぐらいの打撃しかないだろうし。」

 

僕。「学生の就活には影響しないのかな?」

 

ある人。「日大とアメフト部は別。学生の就活にはあまり影響しないだろう。だから、受験料収入減が2年ぐらい続くぐらいの打撃であり、就活生にも影響もなく、大してダメージがないから、今回の対応をしたんだよ。全て計算ずく」

 

僕。「なるほどね。まぁ後手に回って、全面謝罪してそれで済めばいいけどね。もしそれで済まなかったら、長引く問題かもしれない。私学助成金を減らされるリスクはないのかなぁ。日大に他にどんな悪影響があるだろう?」

 

僕。「ともかく、日大にブラック大学のイメージがつくかもしれない。まぁ数年単位の影響だろうけど。こういう騒動って他の騒動もどんどん出てくるから、上書きされて忘れ去られていくんだよね。そういう意味では監督やコーチの認めない戦略は刑務所に入れられない可能性が残るという意味で、有効なのかもね」

 

今回はこういう視点から議論しました。

 

皆さんはどういう感想を持ったでしょうか?

 

2 「自殺した大本萌景さんへの「1億円要求」報道 事務所は否定」というタイトル記事について。

 

まず以下の記事をお読み下さい。

「自殺した大本萌景さんへの「1億円要求」報道 事務所は否定」というタイトル記事です。

http://news.livedoor.com/topics/detail/14758107/

 

詳しくは記事を読んでもらいたいのですが、自殺した大本さんは事務所から全日制高校に入り直すように勧められて、その際、事務所から金を借りることになったのですが、1年半後の契約満了後に、大本さんがアイドルを辞めたいと伝えると、事務所から「ペナルティ料として、社長に1億円を支払うように」言われたという内容記事です。

 

事務所側は、「そのような発言の事実はない」と断言しているようです。

 

こういう「言った、言わない」の問題は物的証拠(録音テープなど)がないと、逃げ切ることが可能です。

 

日大タックルの件も監督やコーチは、逃げ切れると見て、否定している可能性があります。(今回、散々、書きましたよね)

 

ことの発端は、政治の世界でさえ逃げ切る方向性にあり、それが上手くいきそうなので皆、真似ているとも言えそうです。

 

日本では、次から次にスキャンダルが噴出しており、メディアでの過激報道も一過性のものであり、一時的であり、刑事事件や裁判でのことを重視して否定しておいて、メディアの報道のほとぼりも覚めるのも見計らい、逃げ切る作戦を考えている人が多数派になる兆候だと思われます。

 

日大の件も、数カ月後にはもうほとんどの人は、言及してないのではないでしょうか。

それを見越して、日大は今回の作戦を練ったのでしょう。

 

また、違うスキャンダルが出てくるのだろうなぁ。

 

それに振り回されて、自分の人生の時間を消耗したくない人も増えてきて、余計に世の中に無関心になり、それが逃げ切る人を増やすという悪循環に陥りそうだと予測します。

 

あまりにも、次から次へとスキャンダルが起きすぎなのです。

 

これでは毎回、こんなことに振り回されたくないという人が、増えてもおかしくありません。

 

ベッキー騒動から、スキャンダル報道が増えた印象があります。

それ以前は、こんなに頻度は多くなかったような気がするのですが。。。

 

頻度が少なければ、たまにのスキャンダルは非日常であり、エンタメにもなります。(被害者や事件当事者には迷惑な話ですが。それでも人々の関心を集めますので、逃げ切る作戦を取りづらくなります)

 

「他人の不幸は蜜の味」という言葉通り、芸能人のスキャンダルは非日常であり、エンタメだったりするのです。(日常にスパイスを与えるというか、世の中に関わっている感覚や珍しい会見などで、興味深くなるのです)

 

しかし、ベッキー騒動以降、あまりにも謝罪会見も、日常的に頻度が多くなりすぎであり、珍しくなくなりました。

 

これだと過剰すぎて関わりたくない、時間を無駄にし、消耗したくないという層が増えてもおかしくありません。

 

そうなると、世間の関心が薄れますし、矛先が次々に移りますから、逃げ切る(否定し、認めない)作戦に出るのが得策になります。

 

今回の日大の件から、そういう発想に到りました。

 

つまり、僕自身の予測が現実化するのを危惧しているわけです。

 

逃げ切る作戦を多用する人が増えて、それが通用するようになったら、世の中おしまいじゃないですか。(ズルい奴が勝つわけですから)

 

今回はそんな話です。

 

3 2020年1月18日追記。

 

以下の記事を貼ります。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO53228000R11C19A2CE0000/

「日大、アメフト部元監督の解雇撤回 地裁勧告受け和解」というタイトルです。

 

一部、引用します。

 

悪質な反則を指示したとして大学を懲戒解雇された日本大アメリカンフットボール部の内田正人元監督(64)が、解雇無効を求めた訴訟について、日本大は12日までに、東京地裁の勧告を受けて和解したと発表した。

 

懲戒解雇を撤回し、元監督は大学を退職するとの内容。以上、ここまで。

 

内田監督は、見事に逃げ切りましたね。

 

政治の世界も、森友問題、桜を見る会など、逃げ切りまくりですから、当然でしょうね。

 

上が腐っているのですから、その下の些細?な事件など、逃げ切るのは楽勝です。

ただし、上級国民限定ですけどね。

 

ではこの辺で。(4256文字)

 

このブログは個人的見解が多いですが、本・記事・YouTube動画などを元にしつつ、僕の感性も加えて、なるべく役立つ・正しいと思われる記事を書いています。

あくまで読者がさらに深く考えるきっかけとなればいいなぁという思いですので、その辺は了解ください。 

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