林先生初耳学 会社の上司は無能だらけ「ピーターの法則。無能の特徴」企業人の法則。

どうも、武信です。(No244)

 

5000文字を超える力作記事です。

 

林先生の初耳学で「ピーターの法則」が放送されました。以下が動画です。(消されたようです) 

 

この会社の、上司は無能だらけというピーターの法則について「必ず役立つ!「◯◯の法則」事典」「新装版ピーターの法則」という2冊の本をまとめることで皆さんに詳しく紹介したいと思います。

 

興味ある方は続きをお読みください。

では書いていきます。 

 

1 ピーターの法則 1「時間がたつにつれ、管理ポストは無能な上司で埋まる」

 

「必ず役立つ!「◯◯の法則」事典」という本と「新装版ピーターの法則」の2冊を参考にしてまとめますね。

 

「必ず役立つ!「◯◯の法則」事典」

「新装版ピーターの法則」

 

ピーターの法則は、階層制の中で働く人たちの実態を述べています。

 

それに対して、パーキンソンの法則は、企業や組織に多く見られる矛盾や愚行を解き明かしています。

 

ピーターの法則によると、「階層制にいる限り、そこに勤める者は、自分の無能さを露呈する地位までは昇進できる」と言っています。

 

政府機関や企業では能力主義をとっており、平社員から始まり、順調に昇進していくと管理職に就いていきます。

 

しかし、誰もが昇進しますが、各自の能力には限界があり、それに見合う地位までしか昇進できません。

 

能力以上のポジションに仮に就けば、成果が出せず、無能さを露呈してしまい、それ以上の昇進はできず、その地位にとどまります。

 

例として、優秀な販売員が管理職に昇進しても、販売員のスキルとマネジメントのスキルは別物ですから、そこで無能さをさらけ出す可能性があります。

 

命令にきわめて従順な人が上のポストに就くと、今度は命令を下さないといけなくなるわけですが、服従する者として有能な者が、指導者としては無能になりやすくなります。

 

「時間が経つにつれ、あらゆる管理ポストはその職務を果たせない、無能な人たちで埋められる」そうです。

 

言い換えると、「各自の無能さが露呈するまでは昇進するため、それぞれのポストが期待どおりの能力を発揮できない人たちで占められる」ということです。

 

そして、会社がある程度回る理由として、「仕事とは自分の無能さが具現するレベルにはまだ達していない平社員や一般職員によって支えられている」からだと言っています。

 

 

2 ピーターの法則 2 機会が平等であれば、誰もが無能になる可能性を秘めている。

 

階層制には、「職業上の機械的行動」が見られ、「書類が作成された本来の目的よりも、事務手続きのほうを重視する」という無能さがあります。

 

官僚主義による責任転嫁が典型例です。

 

問題が起きて、その担当者に責任の所在を問い詰めると、「自分は言われた通りにしている」や「自分の管轄外だ」と言うのです。

 

また、状況によって臨機応変に対応できない杓子定規な対応もあります。

 

役所の窓口対応が典型例です。

 

これらは官公庁だけでなく、大企業でも見られます。

 

さらに、お役所仕事の例として、「たらい回し」があります。

 

病院であれば、他の病院へ「たらい回し」され、最悪の場合手遅れになります。

 

また、「有能であるかは人間の主観的判断によるものであり、あたかも色眼鏡を通して物事を見ているようなものだ」と言います。

 

つまり、有能な人というのは、見る人(その中でも階層制にいる上司)それぞれの主観的な判断に基づくものであり、厳密な客観的基準はないのです。

 

有能な上司はその人のアウトプット(成果物)で評価しますが、無能レベルに達してしまった上司は、組織の自己都合という尺度で判断します。

 

つまり、組織の規則や儀礼や様式を支える行動かどうかで判断するのです。

 

無能な上司は部下をインプット(取り入れたもの)で評価するのです。

 

その上で、従業員を超有能、有能、凡庸、無能、超無能の5つに分けています。

 

超無能者は即解雇人材ですが、凡庸な人は昇進する上では凡庸さが障害になるかもしれませんが、解雇されることは少ないです。

 

さらに、有能であることは昇進する上で、必ずしも必要とされませんし、無能であることも障害になりません。

 

しかし、超有能者は周りからの注目を集めすぎて、ヒエラルキーの秩序を乱し、指導者自身の地位を危うくさせるため、「出る杭は打たれる」状態になります。

 

多くの組織は内部からの昇進者を歓迎しないで、外部から経営者を参画させるのは超有能者が出世しないためです。

 

3 ピーターの法則 3 無能な上司を追い出すためには、権限のない上席に昇進させよ。

 

あらゆるポストが不適格者(無能)で埋まることを、どうやったら回避できるのでしょうか?

 

そして、どうやったら実力ある人たちが無能の地位に就かないで、実力を発揮できるのでしょうか?

 

一般論から言うと、昇進後に必要なスキルや職務への適性を本人が見せるまでは、昇進させないようにすることだと言えます。

 

つまり、現職で実績を上げても、その功績ではむやみに昇進させず、昇給やボーナスで報いるのです。

 

あるいは、新ポストに必要な能力を昇進前に教育することです。

 

さらに、一定のトライアル期間を設けて、期限内に昇進できなければ、配置転換や降職などで現職から外すようにします。

 

しかし、これらは理想論であり実施しにくいものです。

 

以下からは、現実的な方法を書きます。

1 解雇することは難しいので、職務上不適格な人に対しては、組織内で業務の遂行に直接かかわる部門のポストから外し、「補佐するスタッフ部門、たとえば権限がない部長付きや専門職に異動させる」、場合によっては「窓際族」にするのです。

あるいは、無能な人をそのポストから追い出すために、名目上は上の地位ですが、権限がない役職に祭り上げることです。

2 本人の肉体的、精神的自滅を待つことです。

 

無能な人は昇進すると、欲求不満に陥りやすくなりますが、その理由として、ふさわしい成果を出せないので、挫折感を覚えやすく自滅しやすいからです。

 

その兆候として、「自分の机の上を派手に飾り付けたり、こまめにきれいにする」や「やたらと冗談口を叩くこと」や「問題を本筋からそらし、解決したかのように考えること」があります。

 

4 ピーターの法則 4 自分の本分をわきまえないと、昇進がアダとなる。

 

昇進による悲劇を避けるためには、自分の本分を守る、わきまえることだといいます。

 

ところで、ピーターの法則に対する反論として、昇進後の人物がOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)で、新たな才能を見出す可能性があることを無視しているという論点があります。

 

また、自分の無能の段階に達したという印象を与えても、何がどうなるかは分からないから、失望する必要はないと言う人もいます。

 

では、ピーターの法則が支配する階層制の中で、どうやったら素早く昇進できるのでしょうか?

 

それには、「プル」と「プッシュ」の2つの要因があります。

 

a 昇進には有力者の「プル」が欠かせない。

 

「プル」とは「引き」のことであり、上位の人から「特別に目をかけて引き立ててもらう」や「贔屓を受ける」を意味し、血縁や姻戚関係や友人関係による「引き」も含まれます。

 

会社でいえば、経営者が自分の身内を社内や関連会社の要職に就けたり、上司が自分の部下に娘を嫁がせるケースがあります。

 

しかし、その幹部たちが権力を振るっている間は、贔屓を受けた人たちは順調に出世しますが、その幹部らがこけたら、周りからの嫉妬などにより、逆に出世街道から外されます。

 

「引き」を得るために日本では、「ゴマスリ」をする人をよく見かけます。

 

上司などに気に入られる言動をすることです。

 

例えば、上司の趣味に合わせて、ゴルフや麻雀をしたりしておつき合いするとです。

 

b 中小企業で出世するには「プッシュ」が必要。

 

「プッシュ」とは「しつこく求める」、つまり「推し進める」ことです。

 

昇進するために、積極的にプッシュする人たちは、例えば、資格試験を取得したり、自己啓発のセミナーに通って能力を高め、上司に売り込みます。

 

しかし、小規模の企業では、「プッシュ」は功を奏するかもしれませんが、大企業では「プル」のほうが勝ります。

 

というのは、ヒエラルキーでは年功序列制なので、上からの「プル」のほうが強力だからです。

 

また、同僚よりも朝早く出勤し、一番遅くまで残業して、上司の目を引こうとする人がいますが、同僚の反感を買うので成功しないそうです。

 

さらに、「プッシュ」に積極的な人は、神経衰弱や胃潰瘍や不眠症にかかりやすいそうです。

 

5 無能にならないためにはどうすればいいか?

 

アウトプットを高めるには、「もっと人を雇え」ということです。

 

無能レベルに達した古株の人たちではできなくなった仕事を、新規に雇った人たちがやってくれるかもしれないからです。

 

階層の高位の人たちには名目上の役職を与えたり、「窓際族」にしたりします。(無能なので、余計な仕事をしないでもらうためです)

 

超無能な人たちは、解雇です。

 

そして、階層の頂上にまれに有能な人材が残っているケース(頂上有能)があります。

 

頂上有能が存在する理由として、無能に達するのに必要な時間がなかったのです。

 

あるいは、組織に十分な階層がなかったために、無能レベルに達しないで終われたとも言えます。

 

その組織では、頂上有能なので有能で居続けられたのに、他の異分野へ進出しようとして、無能レベルに達する人もいます。

 

例。軍隊から産業界へ。政界から教育界へ。娯楽産業から政界へ。これを「強迫的無能」と呼びます。

 

無能レベルに達した人たちは、終点到達症症候群という病気にかかります。具体例はたくさんあります。P153。

 

終点到達症候群に苦しむ人たちに効果が唯一あるのは、気晴らし療法だといいます。

 

無能レベルに陥ると以下の症状が表れます。

 

「電話依存症」「書類恐怖症」「書類溺愛症」「ファイル偏執症」「巨大デスク依存症」「デスク恐怖症」

 

自己憐憫症」「フローチャート狂信症」「難癖症」「シーソー症候群」「外見偏屈症」「惰性的バカ笑い症」「構造物執着症」

 

「チックや奇癖」「頭文字・略称愛好症」「万能会話・万能スピーチ」

 

無能レベルに達した人が自身の無能を自覚すると、罪悪感にかられ、もっと働こうとしますが、能力の限界があるからこそ無能なわけであり、終点到達症候群の病気の症状に苦しむます。

 

で、無能レベルを自覚していない人は実は、「まだ自分は昇進できる」と希望を抱いているので、幸福で健康なのです。(周りはいい迷惑ですが)

 

そういう無能に無自覚な人がやる行為は、以下です。

 

すりかえテクニックです。

 

テクニック1 無限準備。 

テクニック2 わき道スペシャル。

テクニック3 イメージ一人旅。

テクニック4 徹頭徹尾われ関せず。

テクニック5 管理職渡り。

テクニック6 戦線縮小方式。

 

ピーターの法則に逆らうためには、「昇進を断ればいい」のですが、なかなか難しいので、もっと良いやり方「創造的無能」を紹介します。

 

それは初めから昇進の話を持ちかけられないように工夫することで、上のポストに昇るのを避ける方法です。

 

1 変人ぶりを発揮する。

2 一匹狼たれ。

3 クルマの使い方で一工夫する。

4 外見を演出する。

 

創造的無能は昇進拒否を上回りますが、注意点として、周りにそのことを悟られてはいけないということが言えます。

 

「おかしいなぁ。出世する人と取り残される人間っていったい何が違うのだろう」と、職場でつぶやくのも効果的です。

 

6 最後に。

 

以下の本に書いてあった文章を載せます。「新装版ピーターの法則」

 

これから私は、みなさんに次の4つの特効薬を提示します。

 

1 ピーターの予防薬。無能レベルへの昇進を回避する方法。

2 ピーターの痛み止め。無能レベルに達した人が、生き長らえて健康と幸福を維持する方法。

3 ピーターの気休め薬。終点到達症候群の症状を抑える方法。

4 ピーターの処方薬。世界の蔓延する病を治療する方法。

 

僕の以下の記事「人には天分がある」は、まさにピーターの法則の「人はほとんど人は無能に達する」(つまり、天分を意識していない、わきまえていない)に通ずると思いました。

人間力とは?「人には天分がある」

 

 

ではこの辺で。(5523文字)

 

このブログは個人的見解が多いですが、本・記事・YouTube動画などを元にしつつ、僕の感性も加えて、なるべく役立つ・正しいと思われる記事を書いています。

あくまで読者がさらに深く考えるきっかけとなればいいなぁという思いですので、その辺は了解ください。

 

 参考・引用文献。

 

「必ず役立つ!「○○の法則」辞典」

「新装版ピーターの法則」 

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