「理論と実践」インフルエンサーDaiさんのツイート検証

どうも、武信です。(No112)

 

突然ですが、インフルエンサーDaiさんのツイートとは、以下です。

 

「ビジネス書1000冊読んだ人と、ビジネス書1冊読んでその通り実行した人だったら、やっぱり後者の方が強い。前者は知識しか持ってないけど、後者は知恵を持っているから。知識と知恵は根本的に異なる概念。知識はインターネットで水平化されてるから、知識の保有量自体の価値は下がり続けてる」以上、ここまで。

 

このツイートについて検証していきます。

 

皆さんは、このツイートに違和感を感じますか? もし感じないとしたら、僕の記事の続きを読んで、僕の指摘を読んでみるといいでしょう。

 

違和感を感じた人なら、その答えが正しいかどうか、僕の記事の続きを読んで、同じく確かめるといいでしょう。

 

1 Daiさんのツイート。

Daiさんのツイートは、以下です。

「ビジネス書1000冊読んだ人と、ビジネス書1冊読んでその通り実行した人だったら、やっぱり後者の方が強い。前者は知識しか持ってないけど、後者は知恵を持っているから。知識と知恵は根本的に異なる概念。知識はインターネットで水平化されてるから、知識の保有量自体の価値は下がり続けてる」以上、ここまで。

 

僕はこのツイートを見て、違和感ばかり感じました。

「ビジネス書の世界をあまり知らない人の意見だな」とすぐに分かりました。

 

では、どこに問題があるのか書いていきます。

ちなみに、僕はDaiさんのAIに対する知識はすごいと思っており、信頼しています。

ただビジネス書に関する知識は心もとないようで、変な表現を使っているので指摘しただけです。

 

2 Daiさんの比較がおかしい1

まず、「ビジネス書1000冊読んだ人」と「ビジネス書1冊読んでその通り実行した人」という比較が、意味が分からないです。

 

そもそも、仕事で成果をあげるとしたら、マネジメントやコミュニケーションや技術系の専門知識など多様にあるでしょう。

 

そして、そのジャンルごとに本はだいたい出てて、10冊も読めば、その分野の基礎知識はほぼ掴めます。

 

マネジメントで実践したければ、1冊の名著を読んで実践する人と、1000冊のマネジメント本を読む人となれば、1000冊もそもそもマネジメント本を読む人はほぼいません。

 

つまり、1冊の実践(知恵)と1000冊の知識は、比較としておかしいのです。

 

3 Daiさんの比較がおかしい2

「いやジャンルごとにではなく、仕事の総合力だよ」と言う人がいるかもしれませんが、それもおかしな話です。

 

なぜならば、仕事の総合力の本(全ての分野を網羅した1冊の本)なんて存在しないからです

 

だから、1冊の本で実践した人は、仕事の総合力を高めるのは無理であり、できるとしても、数ジャンルの浅い知恵が身につく程度なのです。

 

これで比較として、「1000冊の本と1冊の本が明らかにおかしい」と言うことができます。

 

4 Daiさんの比較がおかしい3

次に、1冊の本を実践したとしても、多くても数ジャンルの浅い知識、または1ジャンルの中級者レベルまでの、そこそこ深い知恵が身についたとしましょう。

 

それに対して、1000冊の本を読んだ人というのは1つのジャンルにつき多くても100冊読めば、かなりの専門家(深い知識レベル)に至ることができます

 

10冊でもそれなりのレベルになりますが、100冊と仮にします。

 

100冊の深い知識レベルを読んだ人は、知識は深いです。

 

そして、ここからが問題なのですが、1ジャンルで100冊も読めばかぶる箇所も多く、記憶にかなり残るでしょう。

 

ということは、知っているという意味では知識はあります。あとは、使いこなすこと実践の場で試すかどうか試す場が存在するかどうかです。

 

そもそも100冊読んで実践の場がないか、実践に移していなくても、仮にその人が実践に移したら、1冊読んで実践した人と比べたら、上達のスピードは全然違うと思います。

 

そして、1000冊読んだと仮にしたら、1ジャンル100冊で超専門家だとしても、10ジャンル1000冊(10ジャンル☓100冊=1000冊)になり、仕事の総合力ではかなりの知識人になります。

 

5 時間の投入量の点でもおかしい

さらに付け加えます。

 

「時間の投入量」も圧倒的に異なります。

 

1冊の本を実践しながら読む人の総合時間は、10時間ぐらいでしょうかね。(予測)

 

対して、1冊読むのにかかる時間は、本や読む速さによってバラバラですが、短くて15分、長くて5時間としましょう。(中間を取ってだいたい2時間半ぐらいにしておきます)

 

2時間半☓100冊(250時間)の人と、10時間の実践☓1冊(10時間)なら、かなりの時間の差があります。

 

100冊にしたから、そこまでの差に見えませんが、2時間半☓1000冊(2500時間)にすると、圧倒的な時間の差です。

 

このことから、「10時間の人の方が実力的に上」という解釈に至る理由が僕には理解できません。

 

6 ビジネス書を読むことの大変さをDaiさんは分かっていない。

そもそも、「ビジネス書を読むことはけっこう苦痛であり、大変な作業だ」ということが分かっていない人なのだろうなと思ったものです。

 

2500時間もビジネス書を読むことに投入したら、相当な知識が身につきます。

 

もちろん、実践やアウトプット(書評などを書く)も必要です。

 

ですが、2500時間も投入出来る人は相当珍しい人であり、もうすでに実力がけっこうあると思います。

 

普通の人は、2500時間もビジネス書に投入できません。(1000冊も読めません)

 

「わずか1冊の実践派の人の方が上」なんて、とてもじゃないが言えないです。

 

百聞は一見に如かずの格言のように、「100の伝聞より1の実際のリアル体験だよ」という意味合いで実践の大事さをおそらく説いたのでしょう。

 

ですが、ビジネス書を大量に読んだ僕からすれば、比較対象がおかしいですし、「1000冊ビジネス書読んだことあるの?」と言いたくなります。

 

ビジネス書も種類がいろいろあり、浅い本ばかり1000冊なら確かに効力は落ちますが、良書を1000冊読んだ人は相当な実力者(知識人)になっていると予測できます。

 

実践やアウトプットはもちろん大事ですが、知識を身につけるのも大変な作業です。

 

7 Daiさんが「いいね!」したツイート。

以下に、Daiさんが「いいね!」をしたツイートを載せます。

 

丸山龍也「俺はどっちかっていうと行動派だからこそ思うけど、1000冊も読めるやつに敵わんなと思うところも多々あるような気も。」以上、ここまで。

 

Daiさんはその後、ビジネス書の多読「1000冊」の大変さをある程度、理解した可能性があります。

 

8 僕が思う正しい比較とは?

さて、僕が思う正しい比較例を出しましょう。

 

「資格保有者より実務経験者の方を優遇」です。

 

ITにせよ、仕事では資格保有者はまだ実践を積んでおらず、知識はかなりあるけど未知数の人です。

 

対して、実務経験者は知識もそれなりに身につけ、実践を積んでいます。

 

この比較なら、納得がいきます。

 

資格を保有するのにかかった時間も、それなりに長いでしょうが、実務経験もそれなりに長くなります。

 

それに対して、「ビジネス書1000冊とビジネス書1冊の実践が上」で言っているように、「比較としておかしく時間投入量としてもおかしい」、と僕が違和感を持ったことが分かるのではないでしょうか?

 

または、以下のツイートにDaiさんはいいね!しています。

「極端な例だけど賛成です。知らないこと、実感の湧かないことって知識としてインプットしても、ほとんど身につかない。逆に行動して不便を感じてから本を読むと、目から鱗で、よく吸収できる。行動→本を読む→行動→…の繰り返しが一番オススメ。」

 

「その後者で尚且つ、以降何か形作って成し遂げてビジネス書問わず教養書1000冊読んでる人がマジで成功して資産持ってる(周りにいる成功者)」 以上、ここまで。

 

極論だとDaiさんも理解したようです。

 

まずは、「不便を感じる、疑問点を持つ、すなわちある程度行動してから、本を読んだ方が成長が速い」という点に着目したのでしょう。

 

また、「行動もしつつ、ビジネス書問わず教養書1000冊読んでる人が本当の成功者になっている」とも感じているかもしれません。

 

まぁ、今回のDaiさんのツイートが、あまりにも極端な例すぎて、疑問を持ったので指摘しただけです。行動は大事です。

 

ではこの辺で。 (3827文字)

 

このブログは個人的見解が多いですが、本・記事・YouTube動画などを元にしつつ、僕の感性も加えて、なるべく役立つ・正しいと思われる記事を書いています。

あくまで読者がさらに深く考えるきっかけとなればいいなぁという思いですので、その辺は了解ください。

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